2021.12.28

世界初 主要イヌアレルゲンCan f 1の立体構造が明らかに! イヌアレルギーに対する低アレルゲン化ワクチン開発に向けた大きな一歩!

本学 生命環境科学研究科 乾 隆 教授(21世紀科学研究センター 創薬科学研究所 所長、研究推進本部 副本部長、研究推進機構 副機構長、学長補佐)、中辻 匡俊さん(2017年度 博士後期課程 修了)、および杉浦 慶亮さん(2017年度 博士前期課程 修了)らの研究グループは、独立行政法人 国立病院機構 相模原病院 臨床研究センターの福冨 友馬 医師との共同研究により、近年増加傾向にあるイヌアレルギーにおける主要アレルゲンであるCanis familiaris allergen 1(Can f 1)の立体構造をX線結晶構造解析により、世界で初めて明らかにすることに成功しました。

また、このCan f 1の構造を用いて、アレルギーの原因であるヒトIgE抗体(解説1)が結合するCan f 1内のエピトープ(解説2)を予測し、その予測部位にアミノ酸変異を導入することにより、ヒトIgE抗体との結合能を低下させた変異型Can f 1の作製に成功しました。この変異型タンパク質は、イヌアレルギーの治療において、アナフィラキシー誘発活性を低減させた「低アレルゲン化ワクチン」開発の候補タンパク質となる可能性があります。

詳細は以下のWebサイトからご覧ください。

https://www.osakafu-u.ac.jp/press-release/pr20211108/