2023.07.18

上智大学第19回国連Weeks: シンポジウム「SDGs中間地点での評価と今後の課題」(6/8開催)いたしました。

第19回上智大学国連Weeks June 2023 (6月1日~6月24日)期間中 シンポジウム「SDGs中間地点での評価と今後の課題」をハイフレックス(オンラインと対面形式)にて開催いたしました。

SDGs中間地点での評価と今後の課題

6月8日、植木安弘グローバル・スタディーズ研究科教授の司会のもと、2030年までの達成に向けたSDGsの中間評価を行うとともに、今後の課題について議論するシンポジウムを開催しました。

はじめに、国連事務次長補で国連訓練調査研究所(UNITAR)総代表であるニキル・セス氏が、オンラインで講演を行いました。冒頭、多国間主義の危機に触れ、国際協力の弱体化、貧困や紛争などのグローバルな問題の複雑化を指摘。そのような中、SDGsが予定どおり進捗しているのは全体の12%であると報告しました。具体的な行動指標を挙げながら、持続可能なガバナンスの構築を国レベルで優先順位を上げて再考する必要があると強調しました。

続いて、国連グローバル・コミュニケーション局アウトリーチ部長のマーヘル・ナセル氏は、目標達成のためには一般市民の協力が不可欠と指摘しました。「民間企業におけるグリーンウォッシュ(環境に配慮しているように装うこと)や、個人やメディアから発信されるフェイクニュースに騙されることなく、批判的な視点を持って行動を起こしてほしい」と話しました。また、2025年に開催される大阪万博と国連の関わりについても言及しました。

国連広報センター所長の根本かおる氏は、データをもとに、日本におけるSDGsの認知度や関心度を解説。「全体的に意識が高まる中、10代が突出して認知度が高い。2030年に向けて若者が主役になっていってほしい」と参加者に語りかけるとともに、私たちの生存を脅かす気候変動の課題に対してアクションを起こすよう呼びかけました。

次に、森下哲朗グローバル化推進担当副学長と上智学院サステナビリティ推進本部で学生職員として働く間森香奈さん(総グ3)が登壇。本学が社会的責任をより一層果たすため、設立母体のイエズス会が掲げるUAPs(4つの普遍的方向づけ)と国連の掲げるSDGsを軸に社会のサステナビリティ強化に取り組む基盤として2021年に同本部を設置したことなど、上智学院のSDGsおよびサステナビリティ活動について紹介しました。

講演後には参加者との活発な質疑応答が行われ、SDGs達成に向けての意気込みを全員が共有し、シンポジウムを終えました。