2015.06.23

松蔭大学の紹介

松蔭大学は、今年度、国連アカデミック・インパクト(UNAI)の10の原則の中から、特に「原則6:人々の国際市民としての意識を高める」に取り組みます。今から15年前、国連ミレニアム・サミットで、日本を含めた189の国連加盟国代表によって「ミレニアム宣言」が採択され、この宣言をもとにミレニアム開発目標(MDGs)がつくられました。MDGsは、2015年までに達成すべき8つの目標を定め、国際社会はその達成に向かってこれまで取り組んできました。今年は、MDGs最後の年です。しかし、みなさんは、国際社会の約束であるMDGsをご存知でしたでしょうか?また、それを支持し、その進捗状況に対して、国際社会の一員として責任を感じておられたでしょうか?国際社会のMDGsに係る取り組みは、大きな成果を生み出し、貧困人口比率の半減などいくつかの目標を達成しました。しかし、その成果は、まだ十分ではありません。その一つの原因は、先進国および途上国における普通の市民がMDGsを認識せず、またその活動を支持していなかった事、そして、その結果として、MDGs達成の為の十分な資金と協力を各国から得られなかったからのように思います。

MDGsの達成期限である2015年、2030年までの新たな目標である「持続的開発目標(SDGs)」が、9月の国連総会で採択される予定です。私達のUNAIの枠組みを通じた目標は、単純です。2030年までに、SDGsを政府や国際開発の関係者だけでなく、普通の人達に知っていただくこと、そしてそれを支持していただくことです。我々はこのような活動が、SDGs達成の為の原動力になると信じています。

今年度、松蔭大学では、2005年以来10年以上続けてきたJICA横浜との連携講座を発展させる形で、「国際協力:グローバルな発展への挑戦」という授業を立ち上げました。その授業の一環として、国際市民としての意識を高めて頂くため、地域の外国人コミュニティーと交流・協力の道を模索したり、大学として国連総会のポスト2015開発アジェンダ 相互ヒアリングに、運営委員会として参加しSDGsに関する議論や最新情報に触れたりと、様々な活動を通して、学生の国際市民としての意識を高める活動を行っております。また教員も今後、それぞれの専門性を活かし、様々な分野で国際機関の活動に協力していく予定です。

松蔭大学は、国内外の様々なネットワークを駆使し、本学だけでなく、神奈川県の他大学および市民の皆さんに、この世界規模の二度目の挑戦に積極的に参加して頂くこと、またその活動に携わったすべての方々が、2030年に「目標を達成した。そして自分達もその目標の達成に貢献した。」と胸を張って言えるよう、全学をあげて取り組んでいきます。

今度ともご支援・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

副学長 松浦広明

松蔭大学

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