2021.12.28

根寄生雑草防除の標的となる代謝酵素を特定―アフリカの飢餓克服への貢献をめざして―

本学 大学院 生命環境科学研究科 岡澤 敦司 准教授、太田 大策 教授、馬場 敦也さん(2018年度 博士前期課程 修了)、岡野 ひかるさん(2020年度 博士前期課程 修了)、大阪大学 大学院 工学研究科 新間 秀一 准教授、および神戸大学 大学院 農学研究科 杉本 幸裕 教授らの研究グループは、次世代シーケンサー(解説1)を用いた網羅的な遺伝子発現解析によって、アフリカの農業に大きな被害をもたらしているヤセウツボなどのハマウツボ科の根寄生雑草(解説2)の発芽に重要なグルコースを生成させる貯蔵糖質プランテオース(解説3)を加水分解する代謝酵素OmAGAL2の特定に世界で初めて成功しました。

また、質量分析イメージング(解説4)によって種子中のプランテオースの貯蔵部位の可視化にも成功しました。

この研究成果は、根寄生雑草の発芽に重要な役割を果たすプランテオースの代謝酵素を阻害する化合物の探索を可能にし、アフリカの農業被害の低減や、飢餓の克服への貢献が期待されます。

なお、本研究成果は2021年12月1日に、英国の学術誌「Journal of Experimental Botany」のオンライン速報版で公開されました。

詳細は以下のWebサイトからご覧ください。

https://www.osakafu-u.ac.jp/press-release/pr20211220/