2021.12.28

全固体電池は新しいフェーズへ! 高エネルギー密度のリチウム硫黄二次電池を可能とする「正極」を開発 ―リチウムイオン電池を凌駕する次世代型全固体電池の実現に期待―

本学 工学研究科 物質・化学系専攻の林 晃敏 教授、作田 敦 准教授、計 賢 博士 (現:関西大学 特別任命助教)、博士前期課程 2年 藤田 侑志さん、辰巳砂 昌弘 学長らの研究グループは、次世代蓄電デバイスである全固体リチウム硫黄二次電池の実現に向けて、硫化リチウム正極活物質の容量と固体電解質の分解耐性の関係を明らかにしました。そのメカニズムに基づき、高エネルギー密度(解説1)な全固体リチウム硫黄二次電池を実現できる正極の開発に成功しました。

固体電解質は液体電解液と比較して密度が大きく、単一の電池あたりで従来のリチウムイオン電池を超えるエネルギー密度の全固体電池の実現は困難であると言われています。

この研究はリチウムイオン電池のエネルギー密度を超える全固体電池の実現可能性を世界に先駆けて示すものであり、電気自動車だけでなくポータブル電子機器や航空機などの用途拡大に向けた全固体電池の研究開発を大きく加速させるものと期待されます。

なお、本研究は出版社Wileyが刊行する学術雑誌「Advanced Functional Materials」に10月28日(日本時間)にオンライン掲載されました。

 

詳細は以下のWebサイトからご覧ください。

https://www.osakafu-u.ac.jp/press-release/pr20211028_2/