2022.03.31

ポリマーの構造を精密に制御 化学変換で様々な機能をもつスマートポリマー材料の開発に成功!―反応を繰り返すたびに付加価値が高まる―

本学 大学院 工学研究科 松本 章一 教授、博士前期課程 2年 大佐田 開斗さんらの研究グループは、分子内に含まれる官能基を予めtert-ブトキシカルボニル基(BOC基(解説))で保護した新規モノマー(BHEMA)を合成し、さらに、リビングラジカル重合法を用いて、分子量や分子量分布、末端基、シークエンス構造などが精密に制御されたポリマー(PBHEMA)を合成することに成功しました。

側鎖反応性ポリマーであるPBHEMAは、異解体性接着用のポリマー材料や炭素残渣を生じない熱分解性ポリマーとして注目され、積層コンデンサ製造プロセスをはじめとする様々な分野での利用が検討されています。今回精密に分子構造制御したポリマーを高分子反応によって化学変換することによって、様々な機能を組み込んだ新規な分解性ポリマーを提供することが可能となりました。

これら付加価値を高めた新規分解性ポリマーを利用して、異解体性接着材料や残渣フリーバインダーポリマーの実用化に向けた研究が進められています。

詳細は以下のWebサイトからご覧ください。

https://www.osakafu-u.ac.jp/press-release/pr20220124/