2020.08.21
大阪府立大学の産学官連携による成果!―新たながん治療方法の薬剤が日本初承認―
2020年3月25日、ステラファーマ株式会社(代表取締役社長 浅野 智之、以下 ステラファーマ)は、ホウ素中性子捕捉療法(以下BNCT)用ホウ素薬剤「ステボロニン(注釈)点滴静注バッグ9000 mg/ 300 mL」(一般名:ボロファラン(10B)、以下ステボロニン(注釈))について「切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部癌」を効能効果とした製造販売承認を取得し、公表いたしました。
ステボロニン(注釈)の開発は、大阪府立大学(学長 辰巳砂 昌弘、以下本学)の研究成果(代表発明者 公立大学法人 大阪府立大学 切畑 光統 教授(当時))をもとに、2008 年度から2014 年度にかけて国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)、2015 年度から2019 年度にかけて国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)委託開発(採択課題名「ホウ素中性子捕捉療法に用いるホウ素薬剤」)の支援を受け、ステラファーマが事業化開発を進めたものです。本学においては2014年5月に中百舌鳥キャンパス内に世界初のBNCT用ホウ素薬剤開発に特化した研究拠点「BNCT研究センター」を開設し、基礎的研究をはじめ、ホウ素薬剤の品質評価、がん検査・診断への利用、新たなホウ素薬剤の開発などを核とする革新的な先導研究開発をステラファーマと共に展開してきました。
このステボロニン(注釈)は、BNCTの医療用医薬品として世界に先駆けて日本で初めての製造販売承認となります。
(注釈)ステボロニンはステラファーマの登録商標です。
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