2014.11.04

【10月21日】名古屋大学にて国連デー記念イベントを開催しました。

1945年10月24日の国連憲章発効から69周年を記念し、2014年10月21日に、国連アカデミック・インパクト(UNAI)のパートナー団体であるAC21の事務局がある名古屋大学にて、「国連デー at Nagoya University~ウェルビーイングの実現に向けて私たちができること~」が開催されました。

このイベントは様々な国籍や研究分野の有志が集まり、企画から広報、運営まで学生主体で進めてきました。10回近くに及んだ企画会議では、「多くの人と一緒に世界の人々のウェルビーイングの実現について考えたい」という思いを込めて、名古屋大学の学生はもとより、一般市民や高校生を含め、多様な参加者が興味を持てるように全体の構成を練りました。その甲斐あって、当日の参加者は総勢240名にのぼり、活発な意見交換の場となりました。

 

ハイライト① オープニングセッション・基調講演

「国連デー at Nagoya University」では、まず、名古屋大学の濵口道成総長から、「次世代を担うのは会場にいるあなたたちです!」という力強い励ましの言葉とともに、歓迎の辞が述べられました。伊東早苗国際開発研究科長からの開会の辞、平田純一専門官(文部科学省大臣官房国際課)による来賓挨拶に続いて、国際開発研究科の岡田亜弥教授が『「ウェルビーイングin アジア」実現のための女性リーダー育成プログラム』について紹介しました。井戸綾子講師(名古屋大学、国際学術コンソーシアムAC21事務局プロジェクトコーディネーター)が総合司会を務めました。

また、根本かおる国連広報センター所長による「ジェンダー平等を自分事に!」と題する基調講演では、ご自身のご経験に基づいたジェンダー格差の実態や、UN WomenのHeForSheキャンペーンなどジェンダー平等の実現に向けた国連の取り組みについてお話いただきました。

 

ハイライト② 学生企画

「国連デー at Nagoya University」では、提案・企画・準備のすべてを学生が中心に担った2つのセッションが行われました。「ジェンダーお国事情くらべ」では、名古屋大学に在籍する留学生1,649名のうち、18か国から各1名が壇上で、ジェンダーに関する4つの質問にYesまたはNoをそれぞれ国旗を使って答えました。名古屋大学の特色の一つである「多様性」を活かした企画でしたが、ジェンダー平等実現への道のりが長いことは多くの国で共通している現状が浮き彫りになりました。

 

「学生討論セッション」も、企画・テーマ設定・資料収集・討論者としての出演・進行のすべてを学生が中心になって行われました。「男女平等を達成するために、性別の割当を定めるべきか?」をテーマに、賛成と反対の2つのグループに分かれて討論が行われました。討論者が発言している間も会場から賛同の拍手が沸き起こるなど、フロアの参加者も巻き込んで非常に白熱した議論が展開されました。

 

ハイライト③ パネルディスカッション

パネルディスカッションでは、元国連事務次長補・国連人権高等弁務官事務所副弁務官のMehr Khan Williams氏、国連人口基金(UNFPA)東京事務所の佐崎淳子所長、国連食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所のMbuli Charles Boliko所長、国連地域開発センター(UNCRD)の高瀬千賀子所長をパネリストとして、「ウェルビーイングの実現に向けて私たちができること」をテーマに発表と討論が行われました。各国連機関が、ウェルビーイングの実現に向けてどのような取り組みをしているのか、どのような課題があるのか、実践例を交えた最先端のお話を伺うことができました。

続いて登壇した名古屋大学の渡辺芳人理事(副総長、国際学術コンソーシアムAC21事務局長)からは、「国連デー at Nagoya University」の成功を称え、国連の今後ますますの発展を祈念する閉会の辞が述べられました。

 

ハイライト④ クロスカルチュラル・パフォーマンス・ショー

同日開催された「国連デー記念イベント」と「国際機関合同アウトリーチミッション」の間に、日本や伝統的な民族衣装をまとったタイ・カンボジア・インドネシアの学生が各国の歌やダンス、楽器演奏を披露しました。多文化共生を尊重する名古屋大学の特色と学生の多才さが光る企画で、会場も大いに盛り上がりました。

 

国際機関合同アウトリーチミッション

国連デー記念イベントの後には、国際機関への就職志願者向け説明会「国際機関合同アウトリーチミッション」も開催されました。国連事務局、UNESCO、UNDP、UNICEF、UNFPA、OECDの代表者による力強いプレゼンテーションに、学生・社会人など総勢200名が熱心に耳を傾けていました。会場は熱気に満ち、閉館時間を過ぎてもブースでの個別相談を求める参加者の列が途絶えない盛況ぶりでした。