2019.10.23

2019年度 第20回 高校生エッセー・コンテスト ~ 教育の大切さを訴え続ける ~ 難民出身のユニセフ親善大使 マズーンさんに手紙を書こう 【結果発表】

シリアで暮らしていたマズーン・メレハンさんは2013年、紛争から逃れるため、家族とともに国境を越えました。当時14歳。父親から「一番大切なものだけを持っていくように」と言われたマズーンさんは、迷わず教科書だけをバッグに詰め込みました。ヨルダンの難民キャンプで過ごし、英国に定住するまでの3年の間、彼女は学ぶことを決してあきらめませんでした。難民キャンプ内にも学校があることを知り、「希望を持てるようになった」と言います。

しかし、早婚や単純労働を余儀なくされるなどして学校に行くことをあきらめてしまう子どもたち(とりわけ女の子)もたくさん見ました。マズーンさんはテントを1張ずつ訪ねては「子どもたちを学校に通わせてあげて」と大人たちを説得し続けたそうです。
 
2017年、マズーンさんは難民としては初めてユニセフ(国連児童基金)の親善大使に選ばれました。教育を受け、知識を得れば、生き続ける力となり、前向きな未来につながる。「すべての子どもたちに教育を受ける権利を」とマズーンさんは精力的に活動しています。
 
リーフレット裏面の英文は、2017年7月、ドイツで開催されたG20サミットに合わせてマズーンさんが発信したメッセージです。「親愛なる難民の友人たちへ」となっていますが、紛争などにより学校に通えなくなった何百万人もの子どもを代表した訴えになっています。この文章を読んで、マズーンさんに自由に手紙を書いてください。日本で暮らす高校生のみなさんにとって、難民問題は遠い国の出来事と映るかもしれません。けれど、難民と呼ばれる人たちにも、故郷や家があり、学校に通い、友人と夢を語り合う、ごく普通の生活があったのです。現代社会の重要な問題のひとつである「難民」に、想いを寄せてみてください。
 
 

津田塾大学では毎年高校生を対象としたエッセー・コンテストを開催しており、第20回となる今年度は、難民出身のユニセフ親善大使マズーン・メレハンさんに宛てた手紙形式のエッセーを送るというものでした。

審査の結果、最優秀賞、優秀賞、特別賞は下記の通りとなりました。
 
第20回 高校生エッセー・コンテスト概要
応募総数 872編
応募言語 英語作品 368編、日本語作品 504編
 
第20回 高校生エッセー・コンテスト入賞者
最優秀賞
山邊 鈴 さん  県立諫早高等学校(インド留学中)  2年 (長崎県) (日本語)
優秀賞
カー フィリシア万理香 さん   県立生浜高等学校     3年 (千葉県) (英語)
橋本 咲弥 さん         中央大学高等学校     3年 (東京都) (日本語) 
木下 景文 さん         神戸大学附属中等教育学校 4年 (兵庫県) (日本語)
久我 優衣奈 さん        UWC ISAK JAPAN    2年 (長野県) (英語)
王 萌 さん           上海中学国際部学校    11年   (中国)    (英語)
山本 千聖 さん         立教女学院高等学校     2年 (東京都) (日本語)
 
 
詳細は津田塾大学の公式ウェブサイトをご覧ください。