2018.10.19

国連UNHCR難民映画祭パートナーズイベントを開催しました

摂南大学は大学祭最終日の10月8日、教養特別講義「グローカルな視点から多文化共生を考える」および「グローカル共生研究」プロジェクト(代表:糟谷英之法学部教授)との共催で、第2回「国連UNHCR難民映画祭・パートナーズ参加イベント」映画上映会・難民問題講演会を寝屋川キャンパス・プチテアトルで開催しました。延べ120人を超える学生、教職員と一般の方が参加。同講義受講生を中心に有志学生スタッフが自主的にPR活動、当日の司会・進行、署名活動などのイベント運営を行いました。

八木紀一郎学長の開会挨拶の後、第1部では「シリアに生まれて」(2016年デンマーク・スペイン)を上映しました。シリア内戦を逃れ故郷を後にした数百万人の難民、とりわけ多くの子どもたちが、ヨーロッパへと向かう長く過酷な道のりを、周辺国の難民キャンプで寝泊りしながら歩き、ようやくたどり着いた見知らぬ土地で何を想ったでしょうか。爆撃により負傷し、家族と生き別れ、子どもとしての時間を奪われ、それでも新たな希望を胸にたくましく生きる姿が描かれていました。とりわけ学生たちは、映像を通じて初めてこうした現実を知ることによって大きなショックを受けた様子でした。

第2部の講演会では、ゲスト講師として国連UNHCR協会法人担当(西日本統括)の芳島昭一氏が「難民問題の現状と私たちに出来ること」をテーマに講演しました。芳島氏は、まず自身がなぜ難民問題に関心を持ち、現在の仕事に就くことになったかを話したうえで、難民問題の現状とUNHCRの活動についてわかりやすく説明し、それでは私たちに何ができるかと問い掛けました。「まず知ることが出発点」、「難民は我々と同じ普通の人間」、「自分が難民であったらどうかと想像力を働かせてほしい」、「自分にできることを見つけて行動を起こしてほしい」など、来場者に熱いメッセージを贈りました。

閉会の辞で、同講義受講生を代表して宮本温大君(法学部1年)が、「本日映画鑑賞と講演を通して、皆さまに難民問題に触れていただきました。普段日本にいると実感することのない難民の存在について考えるきっかけになればと願っています。」と語り、会場は温かい拍手に包まれました。