2016.06.14

「-難民について考える 遠いようで身近な存在」ー」 映画上映会

「難民について考える ―遠いようで身近な存在―」 映画上映会
※要事前申込
※映画音声:英語(日本語字幕付き)

本企画は、国際協力人材育成プログラム履修者が、自身の興味に引き付けて

「国際協力」及び「難民」をテーマに企画・立案し、プログラム担当教員である

米川正子准教授がイベント全体の監修する映画上映会である。

人種、宗教、国籍、政治的意見の違いまたは特定の社会集団に属するなどの

理由で、自国にいると迫害を受ける恐れがあるために他国に逃れ、自国に戻る

ことのできない者を「難民」という。現在シリア難民の大量流出により、難民

受け入れなどの支援の必要性が国際的に高まっている。日本の現状としては、

2015年度の日本における難民申請者は7586人であったものの認定人数は

わずか27人であり、これは世界でもきわめて低水準である。この原因として、

閉鎖的な国柄や難民についての知識の不足が挙げられる。

シリアで停戦交渉が進まない例に見られるように、難民を出している地域の

根本的な課題を解決するのは難しく、将来的に日本も難民を受け入れる必要が

出てくることも予想される。

この映画上映会では、主に大学生に対し、難民に関する様々な問題を身近に感じ、

考える機会を提供する。今回はUNHCR 駐日事務所の協力を得て、過去の

難民映画祭における上映作品から「シリア、踏みにじられた人々と希望」(6月16日

上映)と「流されて―ミンダナオ、無国籍者の子供たち―」(6月29日上映)を上する。

映画というツールを使うことで、ややこしく思われがちな難民の事情について具体的な

イメージを持ち、共感や問題意識を喚起する。加えて現地で活動したことのある

立教大学教員による解説を行うことで、それぞれの地域についての詳しい事情を

正しく理解して、深く考えるきっかけとする。

 

日時:  2016年6月16日(木)、6月29日(水) 

                両日とも18:30~20:30

場所:  16日:  立教大学 池袋キャンパス 11号館地下 AB01教室

      29日:  立教大学 池袋キャンパス 8号館2階 8202

ゲストスピーカー:

      16日 景平 義文 氏 (特定非営利活動法人

         難民を助ける会(AAR Japan))

      29日 石井 正子

        本学異文化コミュニケーション学部准教授

対象者:  立教大学・明治大学・国際大学、他大学学生および教職員、一般
       ※要申込、入場無料

【進行】   ①司会者によるイベント紹介(10分)

       ②映画の上映 (16日:52分 29日:59分)

        ※日本語字幕付き

       ③講師による解説・注釈(25分)

       ④質疑応答など(25分)

 

【上映する映画の内容】

◆「シリア、踏みにじられた人々と希望」(6月16日上映)

※日本語字幕付き

 

2011年にシリアで勃発した内戦は一般市民を巻き込んだ未曾有の人道危機へと発展。

本作はトルコの難民キャンプで数々のインタビューを収録。凄惨な内戦、平和を望む国民の

悲痛な声を浮き彫りにしつつ暴力と非暴力の狭間で揺れ動く人々の声を捉え、見る者に

平和のあり方についての疑問を投げかける。

 

 

 ◆「流されて―ミンダナオ、無国籍者の子供たち―」(6月29日上映)

※日本語字幕付き

内戦による暴力と極度の貧困を逃れ、フィリピンからマレーシアに漂着するミンダナオの

人々 ―その子どもたちは、いわゆる「無国籍者」として生を受け、教育や保健などの

一切の権利を享受できない「流人」として世界から見放された存在である。子どもたちの

声なき声は私たちに「国籍」とは何かを問いかける。

 

 

 

主催: 立教大学・明治大学・国際大学「国際協力人材」育成プログラム

協賛: 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所 難民映画祭プロジェクト