2021.03.31

大阪府立大学と大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天文台との研究協力協定の締結について

大阪府立大学(学長:辰巳砂 昌弘)と大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天文台(台長:常田 佐久)は、2021年3月1日付で研究協力協定を締結しました。

国立天文台と大阪府立大学はこれまで共同研究という形で、南米チリ北部アタカマ砂漠に北米・欧と共同運用しているアルマ望遠鏡の受信機カートリッジ構造体の検討試作、バンド4受信機の開発そしてアルマ望遠鏡最高周波数帯であるバンド10受信機の開発を一緒に行ってきました。バンド4受信機では、大阪府立大学が基本設計、要素開発を推進した実績から日本が担当するバンドの一つとして承認されることになりました。また、バンド10受信機の開発では、受信機の心臓部であるバンド10ミキサの設計や性能評価において大阪府立大学と協力し、世界最高性能の実現に大きく貢献しました。バンド10受信機開発の成功に対して、両機関からなる開発チームは、超伝導科学技術の研究に関して卓越した業績に与えられる超伝導科学技術賞(2010年)を受賞しています。これらの開発は、アルマ望遠鏡での数多くの観測成果に結びついています。大阪府立大学は、このアルマ望遠鏡を用いた星形成に関する研究も精力的に展開しています。また、国立天文台野辺山宇宙電波観測所のミリ波受信機FORESTの開発やASTE345GHz帯受信機開発でも本質的で重要な貢献をしました。

これらの研究・開発には多くの大阪府立大学の学生が参加し、その結果現在の電波天文学の中核的な人材となっています。またその経験や取得した能力を活かし、研究教育職だけではなく、様々な企業にも人材を輩出しています。

詳細は以下のWebサイトからご覧ください。
https://www.osakafu-u.ac.jp/press-release/pr20210301/