2017.06.07

国際組織犯罪防止条約と人身取引を考える特別セミナー 人身取引とはなにか ―サバイバーの声を聴く―

現在、人身取引議定書を含む国際組織犯罪防止条約(パレルモ条約)の批准のために、テロ等準備罪(いわゆる「共謀罪」)が強行に進められようとしています。2000年に国連に採択された国際組織犯罪防止条約に付帯する人身取引議定書では、人身取引は国際組織犯罪であると定義されました。しかし、2014年、2015年に国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が国連に提出した文書では、国際的な人身取引対策が進められているにも関わらず、人身取引の被害に遭った人々の権利救済や支援は困難であることが指摘されています。

人身取引とは何か。人身取引や人身売買に関心を持ちながら、その実態はなかなか知ることができません。実態や被害に遭った人々の声を無視したまま、良かれと考えて実施した救援や支援が、ときに被害に遭った人々を傷つけることもあります。また人身取引による拘束から解放され、故国に戻れば人身取引問題が解決するわけでもありません。生活を再建するための新たな困難、壁を乗り越える挑戦は続きます。

この度、世界で初めて、人身取引被害に遭った当事者であるサバイバーたちが1997年にネパールに設立したシャクティ・サムハからチャリマヤさんを迎えて彼女の語りに耳を傾ける機会をもちます。人身取引とは何かー国際組織犯罪防止の枠組みでサバイバーたちの生活再建を支援できるのかを含めて、現実に起きている声を聴き、ともに人身取引の課題を考えたいと思います。

詳細は下記URLを参照ください。

http://www.meijigakuin.ac.jp/~prime/events/events20170616/