2019.01.08

第23回教科書展開催記念講演会を開催しました

 12月27日(木)まで附属図書館にて開催中の第23回教科書展「平和教育と教科書~教科書で戦争と平和を考える~」に関連して、11月24日(土)に記念講演会「次世代につなぐ平和教育 ~平和で民主的な社会の形成~」を開催し、24名の参加者がありました。

 本学教育学科村上登司文教授より「昔と今の教科書から考える戦争と平和」と題して、教科書展の主軸となる教科書や教育内容の移り変わりについてふれた後、西宮市立樋ノ口小学校主幹教諭である高見祥一氏による「小学校における平和教育の実践」の具体的な事例報告、および本学学生の片山武海さんより、国語教科書に掲載された平和教材について、内容や教育的効果を考察した発表が行われました。また、比治山大学教授の森川敦子氏により「広島市立学校平和教育プログラムと『ひろしま平和ノート』」と題して、平和教育を成長段階に合わせて体系的に発展させる試みとしての『ひろしま平和ノート』の作成と今後の課題について講演が行われました。

 講演後、学校教員や平和教育ボランティア、大学生など様々な立場の参加者・登壇者により活発な質疑応答や意見交換などが行われ、「平和教育=暗い・怖い、というイメージを植え付け、意図せず苦手意識を作ってしまうことがある。子どもたちが成長に合わせて受け止め考えていけるカリキュラムづくりが大事だと感じた」「国際的な見地に立ち、戦争被害だけではなく加害についてもどう捉え教えていくか、というのも今後の課題である」「教師の側にも、どう教えたらいいのかという戸惑いがある。自分ひとりで、または学校現場のみで抱える問題ではなく、さまざまな角度から捉えるべきものである」などの感想が寄せられました。

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