2019.12.12

原爆を記憶する~「文化・メディア・教育」の可能性~講演会 第2回「原爆とメディア」を開催

2019年12月12日、神戸外大魅力発信事業「原爆を記憶する~『文化・メディア・教育』の可能性~」講演会を開催し、本学学生や教職員のみならず市民の方を含む約40人が集まりました。

第2回は「メディアは原爆をどう伝えるか?」というテーマで、元NHKエグゼクティブプロデューサー山登義明氏が講演され、原爆に関する番組制作の苦労や撮影時の秘話が紹介されました。

生存被爆者が後遺症に苦しんでいる現実を伝えたNHKのドキュメンタリーシリーズ「日本の素顔」の「黄色い手帳」―原爆被災者の周辺―の回で放映された番組内容の紹介や、被爆者が当時の惨状や経験を語った中継ドキュメンタリー「爆心地の夜 ―ヒロシマ・昭和20年8月6日―」が放映されました。

また、山登氏と親交がある作家の大江健三郎氏が広島原爆について語った「NHKスペシャル:世界はヒロシマを覚えているか 大江健三郎・対話と思索の旅」や、福島第一原子力発電所の放射性物質の汚染の現状を伝える映像を通して、原子力による影響や問題が今も続いていることが強調されました。

本講演は、番組制作者が原爆の実態を伝えるため使命感を持って熱心に制作に携わってきたこと、メディアが各時代において被爆者の現状を社会へ広めることに寄与してきたことなどを知る良い機会となりました。