2022.02.08

地域創造教育プログラム

原則 6:人々の国際市民としての意識を高める

原則 9:持続可能性を推進する

このプログラムの中心となる授業は、「いわて創造学習 I」「いわて創造学習 II」「いわて創造実践演習」である。

いわて創造学習 I

「いわて創造学習 I」は、基礎的な地域学習の方法を学ぶと共に、県内の特定 の地域に出向いて、自らの五感を通じて地域資源や地域課題を発見する力を 身につけるための授業である。また、地域の方々に対して、自分たちが何を 学んだのかをプレゼンすることで、自らの学びを構造的に捉え直す力と説明 する力を身につけることも目標にしている。

いわて創造学習 II

「いわて創造学習 II」では、受講生が「いわて創造学習 I」の地域での学びの 企画・運営を担っている。これによって、受講者は「いわて創造学習 I」で身 につけた地域学習の方法や、地域資源・地域課題を発見する力を駆使して、 地域の住民とコミュニケーションを取る力や、プログラム全体を見通してデ ザインする力を身につける。

いわて創造実践演習

「いわて創造実践演習」は、このプログラムのキャップストーン科目 であり、総まとめの授業である。目標は自ら地域の課題を発見し、そ の解決に向けた方法を企画し,実行することである。そのため,「い わて創造学習 I」「いわて創造学習 II」よりも主体的に地域と関わる機 会が多くなる。地域に何度も出向いて既存の資源や問題を見つけ、どの ように組み合わせれば適切な解決策となるのかを何度も検証しなければ ならない。また、「いわて創造実践演習」は半年間の授業だが、この限 られた時間の中でその実現まで向かうためには、スケジュール管理も重 要になってくる。

2020年度の成果

「いわて創造学習 I」「いわて創造学習 II」:

西和賀町・宮古市・雫石町の3地域で現地学習を行った。西和賀町は県内一高齢化率が高い町であるが、そ の中で掲げている「健幸」(健康と幸せ)をキーワードに病院関係者や 移住者の話を聞いた。宮古市では、東日本大震災津波から10年を経た現 在、宮古市がどのように地域活性化をしているのかを学ぶために、震災 の状況を改めて学び直すとともに、宮古市で活躍している方々に話を聞いた。雫石町では、グリーンツーリズムに焦点をあて、実際に観光業を中心に活躍している現場を訪れ、自らも体験するとともに、地域の方々 の思いを聞いた。 現地に赴いての学習は、いずれのプログラム・コースも10月の土日の2日間で行われたが、「いわて創造学習 I」の受講生は、2日間の学びを自分たちの中で整理し、11月の報告会に向けてわかりやす くまとめ、説明する力を身につけた。「いわて創造学習 II」の受講生は、「いわて創造学習 I」の2日間の学 びを5ヶ月間かけて企画し、本プログラムが目指す多くの学修成果を得られた。

いわて創造士(ミニ学位)の授与

2020年度は6人の学生が副専攻を修了し、「いわて創造士」(現在は地域 創造士)が授与された。授与式で代表あいさつをした学生からは、以下のような言葉があった。地域に飛び込み、住民の方々に関わりながら活動することによってコミュニケーション能力を獲得できたと同時に、地域の課題を捉え、解決するための思考力も得られたように思う。また、それ までは全て一人でやろうとしてきたが、自分の力を信じつつ、仲間を信じ、仲間と共に楽しむこともできるようにもなった。

アカデミックインパクト活動報告(2020年度)    00 UNAI_2020_jp 01-03.pdf